女性は妊娠・出産、閉経などホルモンの変動で太りやすいといわれます。漢方薬や超音波と高周波の脂肪除去機器を使う肥満治療について聞きました。
■ダイエットを目的に、皮膚科に来院する方が増えているようですね
肥満による健康障害が一般に認知されてきて、クリニックでの肥満治療も広がっています。マジンドールというお薬は、重度の肥満に健康保険適応がある内服薬ですが、3カ月を限度に処方期間が制限されており、事前に肝障害の有無も調べておく必要があります。一方、漢方薬には、体重や脂肪減少におだやかな作用があり注目されています。
■どんな漢方がありますか?
大柴胡湯は肥満症や常習便秘に健康保険適応があり、頻用されています。錠剤もあり、粉薬が苦手な方にも好評です。約1カ月継続して、効果が出てくるのが一般的です。
■漢方薬で注意することは?
例えば、大柴胡湯には大黄が入っているため、ときに下痢などの副作用があります。また、麻黄含有の漢方薬は循環器に悪影響があることがあります。自己判断で長期間内服するのは危険ですので、医師の診察をお勧めします。
■メスを使わず脂肪除去ができる機器も人気を集めているそうですね
脂肪細胞膜を破壊する超音波と、脂肪を体外に排出する効果のある高周波による肥満治療法ですね。こちらはリバウンドの心配もなく、メスを使わない脂肪吸引と言えます。
■痛みはありますか
横波超音波は、脂肪細胞のみを狙って破壊するので、痛みはほとんどなく、少し温かくなる程度です。脂肪の量にもよりますが、2週間に1度、4回程度の施術が目安です。反応を見ながら、医師と相談して回数を決めていくとよいでしょう。